CTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd"> 海凛房 ギャラリー情報局 // 2011年06月01日
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2011・06
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2011/06/01 (Wed) 山本作兵衛翁を知っていますか

こんにちは。

いつもありがとうございます。

この度、山本作兵衛氏の手になる「炭鉱記録画や日記など700点」が

ユネスコの「世界記録遺産」に登録される事になりました。

私は長崎県で生まれ、その後10歳からずっと福岡県に住んでいるので

幼い頃から見聞きする物事や、人物に原爆、安保、炭鉱、

原発、水俣にまつわる事や人物が多いです。

特に福岡県については炭鉱、製鉄、セメントで発展した町という印象が

強いですから、どうしてもエネルギー関係の話題には敏感になります。


昔、読書会で大変お世話になった評論家のKさんのおられた

サークル村に、上野英信さんという記録者がおられました。

上野さんは昔から作兵衛翁を高く評価されていることも

知っていましたし、私の絵の先生であるT先生が所属した

九州派のメンバーの菊畑茂久馬氏も作兵衛翁を絶賛していました。

ですから、今回の登録を、大変懐かしく嬉しい思いで聞きました。

今、地元紙が彼の連載をはじめました。

しかし、彼の人生の中で重要だと思われる部分が

まだ書かれていないようなので補足したいと思います。

私が持っている本「全記録 炭鉱 」鎌田慧著より


引用
山本翁は八歳の頃、弟が初節句祝いにもらった土製の人形である

極彩色の加藤清正に触発されて絵を描き始めた、という。

しかしそれさえ、弟の子守に負いたてられて思うにまかせなかった。

やがて坑内夫として働き出した彼は、坑内からあがるとさっそく

講談小説を読んでの空想画描きに専念した。

18歳で絵の修行のためにペンキ屋に入ったのもつかのま、

父の病気でまた炭鉱に逆戻り。

その後40年間、絵筆を握る機会はついにおとずれなかった。

途中略

筑豊のヤマは閉山あいつぎ、六三歳の著者は失職して夜警宿直員になった。

その夜の時間を利用して、それまで表現を求めて身体の中に溢れていた

ものが吐き出される事になる。

途中略

「私は今も原稿用紙をみると身震いする程の思いがします。

その理由は死んでも申せません」

何故か。それを解く鍵は、「近代民衆の記録2 坑夫」に

添えられている上野英信の「解題」に

ふくまれているようなのだ。

「この痛切な執念と愛情をこめた記録作業は、

もっぱら著者が三番方勤務の

深夜、坑内のササ部屋(現在詰所)で

仮眠もとらずにおこなわれた。

翌年には、その粗末な四百字詰原稿用紙の量は、

およそ一五〇〇枚近くに達していたという。

しかし、この貴重な地底の遺書は、

ついに孫にも伝えられないまま、

日の目を見ることなく破棄された。

心ない同僚たちの中傷からである。

坑内詰所の手箱におかれたままの原稿をひそかに

読んだのであろう。

他の職員たちは著者が昇坑して家へ戻る姿を見て、

『一年生が帰りよる』、『一年生ならよかばってん、

幼稚園が帰りよる』と嘲った。

その噂を耳にした著者は、痛憤のあまり、一枚残さず原稿を

破り捨ててしまったのである」

記録者の悲惨、ともいえよう。

記録はもっとも身近なものからは、もっとも無駄なものと

みられがちである。

その誰もが現在を歴史のなかでみることをしないからである。

それでも、われわれにとって幸運なことに、山本作兵衛翁は、

もう一度気を取り直してその無駄な営為を繰り返すことにしたのだった。

それが、『筑豊炭鉱繪巻』である。

以上、「全記録 炭鉱 」著者鎌田慧より抜粋、引用以上。


大好きだった絵の道に進む事は許されず、何かを書き残そうとすれば

中傷に合うような状況の中で一時は筆を折ってしまった。

しかし、孫達に残す遺書のつもりで描いた700点が

世界記録遺産に登録されたと言う事は、

人の一生を考える時に多くの示唆を与えてくれるように思います。



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